なんと恐ろしいことに丸1年半ぶりに磯に立ったのである。
長いこと磯釣りは続けているが、こんなことは初めてであり、我ながら驚いてしまった。
半島西部はまだ渡船も始まっておらず、この時期は歩くしかない。さて何処へ行こうか?
てーことで、今日は超ー珍しく、これまた5年ぶりぐらいだろうか鵜峠の「よひろ」に行くことにする。
ここは以前よく通ったいわゆる昔のホームグランドである。
周辺の地磯でもマダイの魚影はすこぶる濃い筈であるが、これがまた釣れたためしがない。
ただし、比較的近いこともあり、普段から釣人は絶えることがなく、いつも釣人が絶えないポイントである。
何故か今日は誰も居らず、これはしめしめと我が超へなちょこスタイルでのんびりと釣りを楽しむことにする。
もちろん仕掛けは何年たっても変わることがないアホの一つ覚え「タルカゴ三点近投命」に超安物の青錆仕様の1.5号竿&塩吹き仕様のリールに極太ハリス、いったい何を釣る気なのかバージョンである。
おいおい1投目から竿が弓なりに大曲がりするじゃーあーりませんかっ!
それもその筈、猛烈な東風で魚も掛かっていないのに竿が眼いっぱい曲がってしまうのであった。むはは!
だいたいこんな状況で釣れたためしもなく、予想通り何も釣れる気配も無く刻々と時間が過ぎる。
すっかり日も高くなり、ポカポカ陽気で完全に釣れないモードに入ったかと思ったところで、見事に浮きが水中に吸い込まれていった。
マダイであれば、竿に直接アタリが来るものであるが、そんな引きは無く、なんだろう?とゴリゴリ巻くと、なんとお珍しやGood-Sizeの「アイナメ」ではあーりませんかっ!
しかもその直後にも同じパターンで、今度は見事なビール瓶サイズのいわゆるポン級のアイナメが釣れてしまったのである。むははのはーっ!
午後からは強かった東風も南向きに変わったのか、居心地も最高になったので暫しとお昼ねとする。
「うーん、満足!満足!」
一休み後は、気分を入れ直し、再び「タルカゴびゅんびゅん丸」に変身する。
これまた期待以上の潮が通りはじめ、これまた刺餌も残り始めて、久し振りに緊張感が走った。
んがっ...ずーーーーーっとドラマは起こることはなかった。
やはり日本一釣れない釣り師は健在であった。むははのはーっ!
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